痛みを防ぐために不自然な動きをすると、逆に痛みを招くことがある
痛みを防ぐために「動きを小さくする」「体を固める」など意識しすぎることが、実は新たな痛みを生み出してしまう原因になることがあります。
本来、人間の体は大きく、スムーズに動くことを前提に設計されています。この自然な動きを制限すると、一部の筋肉や関節に過剰な負荷がかかり、痛みを引き起こす可能性があるのです。
動きを制限すると負担が集中しやすい
ぎこちなさが新たな負荷を生む
動きを小さくしたり、ぎこちなく動いたりすることで、本来使うべき筋肉や関節が十分に働かず、特定の部分に負担が集中します。
特に、ダイナミックな動きが求められるランニングやスポーツの場面では、この傾向が顕著です。私自身、ランニングの際に「体幹を固めること」を意識しすぎた結果、腰痛を悪化させてしまった経験があります。
怪我の際の代償動作
どこかに怪我をして回復途中の場合、無意識にその部位を庇う動作を行うことが多いです。この「代償動作」により、怪我した部位以外の筋肉や関節に痛みが出てしまうケースもよく見られます。
「固める意識」が招く弊害
立つ・座る際にも「体幹を固める」ことを意識してしまうと、腰や股関節の動きが制限され、結果として腰痛を引き起こしてしまう可能性があります。
体幹を支える筋肉が働きすぎて疲労し、負担が許容範囲を超えるのです。
自然な動きと負担の軽減を取り入れた成功例
私自身、痛みを克服する中で学んだのは、「動作を自然にすること」の大切さです。以下のポイントを意識することで、腰痛が劇的に改善しました。
力を抜いてリラックスした状態で動く
ランニング中に体幹を固めるのではなく、腕を大きく振り、体の連携を意識することでスムーズに足を運ぶことを心がけました。結果、小さくなっていた動作が、ダイナミックな動作に変わり、腰や膝への負担が軽減し痛みが出なくなりました。
姿勢を正すために意識するのは、首や腰でない
姿勢を正す際は、各部位で調整するのではなく、体全体で意識することです。腰が丸くなるから腰を反る、首が前に行くから後に反るのではありません。
体全体をリラックスさせ、頭が上に引っ張られるような感覚を持つことで、各部位に負担をかけずに、姿勢を正せることを経験しました。
回復期に正しいリハビリを行う
医療現場で、良く遭遇するパターンを紹介します。
怪我した後の回復期に、怪我の部分の痛みは引くけど、その周囲に痛みが出る人は多いです。
今まで怪我していた部位を動かさないようにしていて、他の部位が代償した結果だと思います。だから怪我した痛みが治る回復期では、専門家の指導を受けたりして、適切なリハビリを行うことが大切です。
自然な動きを取り戻すためにできること
痛みを改善するためには、以下のポイントを意識してみましょう。
- 大きく、スムーズに動くことを心がける
痛みを恐れて動きを小さくしすぎず、リズムよく動くことを意識しましょう。 - 体幹や首腰で制御しない
動作を体幹や首腰で制御するのではなく、各部位はリラックスさせ、全身に動作を行うことを意識してみましょう。 - 専門家のアドバイスを受ける
回復途中や痛みが続く場合は、自分で判断せず専門家の指導を受けることをおすすめします。
痛みを防ぐための工夫が逆効果にならないためには、「自然な動き」や「適切なサポート」が鍵です。
そしてコンディショニングは、自身の体の状態を整える役割があります。体の状態や動き方の癖などを良くし、痛みを予防改善し、より快適な生活を手に入れましょう!